2015年12月1日火曜日

キャリアの作り方

最近の傾向ですが、数年前に一般企業に転職した会計士の方からの相談が増えています。
2010年~2012年の間に、公認会計士資格者が監査法人から大量に流出したことは周知の事実と思いますが、その頃一般企業に転身された方もたくさんいらっしゃいました。それから3~4年が経ち、再度キャリアチェンジを考えている資格者が少なくありません。

今は企業管理部門の求人も多いですから、条件改善に企業から企業へと転職する方もいるようです。しかし、キャリアの作り方を間違えると、ビジネス人生の大事な期間を無駄にしてしまうこともあるので注意が必要です。

以下は主な相談内容です。
・企業の就業環境改善とともに残業が減り、残業代も減って年収ダウンしてしまった。
・上長との相性や、部門内の常に同じ人間関係に閉塞感を感じている。
・仕事内容がルーチン業務から発展せず、会計士としての腕が鈍ってきたのではと不安。

入社してみたら、イメージと違ったというのは転職ではよく聞く話ですが、資格者としてのキャリアダウンは避けたいですね。

また、企業の管理部門では、財務・企画部門や人事はフロントで力を持っていますが、経理部門はとかく守りのイメージです。会計士の方が役員直轄の経営企画部門で期待されるのは、事業企画やマーケティングの部門と連動すること。会社全体の将来をイメージしてないと、資料の作成係に終始してしまいます。

企業では、同じ仕事内容で5年、10年ということは、キャリアアップしていないことですから、マネジメント層へ上っていくという意欲をもっていないと存在感を失います。 とくに大組織ではプロパー社員が中心ですから、社内の生き残りは簡単ではありません。その会社の社風に染まった企業人としてゼネラリストになっていくのです。

新興やベンチャー企業はチャンスはあるけれど、リスクは取りたくないという方もいます。 何のリスクかと言えば、経営のリスクでしょうが、会計士としての実力と所属する会社の安定度とはイコールでないことが多いです。 企業の外科手術ができる会計士は、実力があるということです。

どの職種でも、厳しい環境で仕事された方が自然と実力が付いているということがあるでしょう。 どういったキャリアを作っていくかは人それぞれですが、どんな環境でも生き抜けるビジネスパーソンを目指したいものです。


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